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古代ギリシャ エジプト プトレマイオス王朝 アルシノエ2世 EF

 

古代ギリシャ エジプト プトレマイオス王朝 アルシノエ2世 EF

プトレマイオス2世(在位288-246BC)

直径:約21mm 重量:約28g 金品位:-

そもそも父親のエジプトのファラオ、プトレマイオス1世とは何者か?

エジプト人ではない。ギリシャ人だ。

ギリシャのアレキサンドロス大王の副官だったのだが、このアレキサンドロス大王というのはとんでもない英雄だ。

20代でオリエント一帯を征服し、ついでにエジプトもいただいちゃって、ファラオの座に就く。ギリシャ人がエジプトの王になっちゃったのだが、彼がナイル川のデルタ地区に造った都市が、アレキサンドリアだ。大王の名前である。

大王が死に、副官のプトレマイオスが、そのアレキサンドリアで開いたのがプトレマイオス朝である。

もう一度言うがエジプトは、紀元前にギリシャ人に乗っ取られているのである。

加治は日本列島も、途中で高度な文明を持つ大陸の大勢力が侵略した乗っ取り王朝だと考えているのが、そんなことはどうでもよろしい。で、エジプトのファラオとなったプトレマイオス1世の子が2世だ。

2代目はだいたいダメだと相場が決まっているが、プトレマイオス2世は違った。同民族のギリシャ人を支配官僚とした中央集権国家を作り上げる。

これが功を奏し、国は絶好調に潤い、王はありあまる資材を投入、世界から学者を集め、博物館、美術館、世界最大の図書館などを造った。学問が大いに栄えた5世紀、突如キリスト教信者が侵略し、ご無体にも学者の虐殺を伴う乱暴狼藉の限りを尽くしてそのほとんどを破壊したのである。キリストの愛と赦しの真逆の行為だろう、そんなのは。よけいなことですが。

さて、今回の蔵出しコインはこんもりと盛り上がった3Dが際立っている。

立体の美人、アルシノエ2世をたっぷりと味わっていただきたい。官能的だ。アルシノエ2世はプトレマイオス2世の妻だが、同時に正真正銘の姉なのだ。

姉でもあり妻であるアルシノエ2世は賢くも強かった。

プトレマイオス王朝最後のファラオ、クレオパトラの先駆けだと言われるゆえんはそのためで、古(いにしえ)の兄妹愛を象徴するコインなのである。裏面は二つの豊穣の角コルヌ・コピアに果物と花が満たされている。ギリシャ神話から取ったもので、ゼウスが望みをかなえる羊の角を与えた場面で、このコルヌ・コピアの伝説は生まれた。

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Posted on 2012-10-24 | Posted in 最新情報 | Comments Closed

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